新型コロナウイルス対策
新型コロナウイルスの影響で日々状況が変化していますので、最新情報については各施設のHPをご確認ください。 また、外出自粛要請の出ている地域において、不要不急の外出はお控えください。 感染症の予防および拡散防止のために、咳エチケット・手洗い・アルコール消毒・マスク着用などを心がけるようお願いいたします。
3年に1度開催!瀬戸内国際芸術祭って?
香川県と岡山県の12の島・2つの港を中心に開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」。2010年の第1回目以降、3年に1度開催されています。2022年には5回目を迎え、全国・全世界的な注目も高まるばかり。
「瀬戸内国際芸術祭」の目的として、美しい自然と人間が調和してきた瀬戸内の島々に活力を取り戻すことを掲げ、瀬戸内海が地球上のすべての地域の『希望の海』となることを目指しています。
動的ないきいきとした展示が多く、活発なアート体験を楽しめます。春・夏・秋の3会期で開催。今回は瀬戸内海の島々の中でも、特に見所豊富な直島・豊島・小豆島の3島をアクティブに周る旅のルートをご紹介します。
各島へのアクセスや島内での移動手段は?
野外展示を除き、アートスポットの多くは17時前後に終了。見所豊富な各島を後悔なく回りきるためには、事前のプランニングが重要となります。
まずは各島周遊に役立つ交通手段をご紹介します。
フェリー
瀬戸内海のどの島に行くときにも必ず乗船。瀬戸内の穏やかな海を望みながら船に揺られる体験は、旅気分を高揚させてくれること間違いなし。
3日間フェリーが乗り放題になる「共通乗船券」もありますが、使用できる路線や船の種類に制限があるので、慎重に検討しましょう。
島内バス
会期中には各島の島内バスもさかんに運行。観光者の多い日には臨時便が走ることもありますよ。天気の影響を受けにくく、体力の温存にも役立つのが島内バスの大きな魅力。
レンタサイクルを利用する予定の日にも、念のため時刻表をチェックしておくのが吉です。
レンタカー
自分の予定に合わせて快適に移動できるレンタカーですが、直島や豊島では反対に動きにくくなることも。駐車場の収容台数が少なく、最寄りの駐車場に停められないということもあるようです。
広さのある小豆島はレンタカー利用がおすすめ。小豆島を楽しみ尽くすためにも1泊2日でレンタルしましょう。
レンタサイクル
レンタサイクルは、島旅をより島旅たらしめる快適な移動ツール。各島に複数レンタル店があります。各島起伏が激しく、レンタサイクルの多くには電動アシストが付いています。
爽やかな風と緑を楽しみながら、颯爽とした心地良いサイクリングを満喫。土日などの賑わう日には、事前予約をいれておくのが無難です。
直島・豊島・小豆島の見所は?おすすめの周遊ルートもご紹介!
【1日目】「直島」で五感を震わす洗練されたアート体験を
瀬戸内国際芸術祭、3泊4日の初日は直島からスタート!人気の野外展示が集う「宮浦港エリア」、ANDO MUSEUMや家プロジェクトのある「本村エリア」、言わずも知れたアートの密集地帯「ベネッセアートサイトエリア」からなります。
各エリアの移動時間はバスで10分程、徒歩で30分程。これらを併用するプランがおすすめです。多彩なアートで休む間もなく感性を刺激しつづける、ハードな多幸感を得られるはず。
本村エリア
直島には朝9時頃のフェリーで到着。宮浦港周辺の観光はそこそこに、本村エリア行きのバスに乗車します。
見所は安藤忠雄氏による「ANDO MUSEUM」と、古い家屋を作品化する「家プロジェクト」。
「ANDO MUSEUM」では、築約100年の木造民家に打ち放しコンクリートが息を吹き込みます。過去と現在、木とコンクリート、光と闇などのさまざまな対立した要素が重なり合う静寂の空間です。
「家プロジェクト」では、現在「角屋」「南寺」「きんざ」「護王神社」「石橋」「碁会所」「はいしゃ」の7軒を公開中。人が暮らしていた時代に想いを馳せながら、散策とともにお楽しみください。本村ラウンジにて、事前に共通チケットの購入が必要です。
「ANDO MUSEUM」の基本情報
- 施設名
- ANDO MUSEUM
- 営業時間
- 10:00〜16:30(最終入館16:00)
- 入場料
- 520円 ※15歳以下無料
- 住所
- 香川県香川郡直島町本村736−2
- 電話番号
- 087-892-3754(福武財団)
- 公式HP
- https://benesse-artsite.jp/art/ando-museum.html
「家プロジェクト」の基本情報
- 施設名
- 家プロジェクト
- 営業時間
- 10:00〜16:30
- 入場料
- 共通チケット(「きんざ」を除く6軒を鑑賞)1,050円
- ワンサイトチケット(「きんざ」を除く1軒のみを鑑賞)420円
- ※15歳以下は無料
- 住所
- 香川県香川郡直島町本村地区
- 電話番号
- 087-892-3223(ベネッセハウス)
- 公式HP
- https://benesse-artsite.jp/art/arthouse.html
ベネッセハウスエリア
本村エリアの散策後、13時前にはベネッセハウスエリアに到着したいところ。バスを使った移動が便利です。
「杉本博司ギャラリー 時の回廊」と「地中美術館」は事前予約が必要。エリア内の両端にありますので、「杉本博司ギャラリー 時の回廊」は到着予定時刻、「地中美術館」は最終近くの時間に予約を取るのがおすすめです。
この間に「ベネッセハウスミュージアム」や、ベネッセハウスミュージアムと同じチケットで入館できる「ヴァレーギャラリー」、「李禹煥美術館」から、興味を惹かれる2か所程度を盛り込むと、適度な時間配分に。
また野外展示も豊富にありますので、バスを使わず徒歩で散策を楽しむのがおすすめです。各美術館は徒歩10分程で行き来できる間隔です。
「杉本博司ギャラリー 時の回廊」の基本情報
- 施設名
- 杉本博司ギャラリー
- 営業時間
- 11:00~15:00(最終入館14:00)
- 入場料
- 1,500円 呈茶(お茶とお菓子)付き
- 休館日
- 年中無休
- 住所
- 香川県香川郡直島町積浦3418
- 電話番号
- 087-892-3223
- 公式HP
- https://benesse-artsite.jp/art/sugimoto-gallery.html
「ベネッセハウスミュージアム」の基本情報
- 施設名
- ベネッセハウス ミュージアム
- 営業時間
- 8:00〜21:00(最終入館20:00)
- 入場料
- 1,300円 ※15歳以下の方とベネッセハウスにご宿泊のお客様は無料
- 住所
- 香川県香川郡直島町 琴弾地
- 電話番号
- 087-892-3223
- 公式HP
- https://benesse-artsite.jp/art/benessehouse-museum.html
「地中美術館」の基本情報
- 施設名
- 地中美術館
- 営業時間
- 3月1日~9月30日 10:00 ~ 18:00( 最終入館17:00 )
- 10月1日~2月末日 10:00 ~ 17:00( 最終入館16:00 )
- 休館日
- 月曜日 ※ただし、祝日の場合開館、翌日休館
- 入館料
- 2,100円 ※15歳以下無料
- 住所
- 香川県香川郡直島町3449-1
- 電話番号
- 087-892-3755
- 公式HP
- https://benesse-artsite.jp/art/chichu.html
宮浦港エリア
ベネッセハウスエリアの散策後、数々のアートに触れ脳内も心もパンク寸前のはず。フェリー発着の宮浦港まで30分程歩いて、動いた感情を整理しましょう。
港周辺には人気の野外展示がたくさん。草間彌生氏による「赤かぼちゃ」や藤本壮介氏による「直島パヴィリオン」は、直島といえばというアート展示ですね!キャッチーな魅力あふれるそれらの展示も、夕刻の日差しの中では違った表情を見せてくれます。
フェリーまで時間が許すようであれば、大竹伸朗氏による「直島銭湯 I❤湯」で汗を流すのも最高!人々の交流と活力の源として町民の方々にも愛されています。
「直島銭湯」の基本情報
- 施設名
- 直島銭湯「I♥湯」
- 営業時間
- 13:00〜21:00(最終受付20:30)
- 入場料
- 660円 ※15歳以下310円(3歳未満は無料)
- 住所
- 香川県香川郡直島町2252-2
- 電話番号
- 087-892-2626(NPO法人 直島町観光協会)
- 公式HP
- https://benesse-artsite.jp/art/naoshimasento.html
【2日目】「豊島」で雄大な自然に溶け込む繊細なアートに陶酔
2日目の豊島では、「豊島美術館」と個性豊かな野外展示をのんびりと楽しむプランをご提案。棚田プロジェクトが走るなど、豊かな自然も魅力の直島だからこそ、レンタサイクルでの周遊が心地良いです。
島から高松港までは高速船のみ運行。収容人数はフェリーよりも少ないので、帰りは最終1つ前の便に乗っておきたいところ。アートが密集する「唐櫃港エリア」を中心に散策するルートです。
唐櫃港エリア
家浦港で自転車をレンタルしたら早速周遊スタート!豊島美術館のある「唐櫃港エリア」までは30分程の道のりです。
山道を進むと突然視界が開け、広大な海と棚田が。その景色を眺望する丘の上に、内藤礼氏と西沢立衛氏による「豊島美術館」があります。コンクリート・シェル構造の、まるで水滴のような形の建物。 風や音、光を直接取り込んで、自然の表情が幾度にも移り行く空間です。
事前予約制なので、忘れずに手配を。
クリスチャン・ボルタンスキー氏による「心臓音のアーカイブ」は人の心臓の音を聞いたり、自分の心臓音を録音したりと、生を感じるインスタレーションで人気。
その他、イオベット&ポンズによる「勝者はいないーマルチ・バスケットボール」や青木野枝による「空の粒子」などの野外展示もあり、見応えたっぷりです。
「豊島美術館」の基本情報
- 施設名
- 豊島美術館
- 営業時間
- 3月1日 〜 10月31日 10:00 〜 17:00(最終入館16:30)
- 11月1日 〜 2月末日 10:00 〜 16:00(最終入館15:30)
- 入場料
- 1,570円 ※15歳以下無料
- 住所
- 香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃607
- 電話番号
- 0879-68-3555
- 公式HP
- https://benesse-artsite.jp/art/teshima-artmuseum.html
「心臓音のアーカイブ」の基本情報
- 施設名
- 心臓音のアーカイブ
- 営業時間
- 3月1日〜10月31日 10:00〜17:00(最終入館16:30)
- 11月1日〜2月末日 10:00〜16:00(最終入館15:30)
- 入場料
- 鑑賞料 520円 ※15歳以下無料 登録料 1,570円
- 住所
- 香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃2801-1
- 電話番号
- 0879-68-3555(豊島美術館)
- 公式HP
- https://benesse-artsite.jp/art/boltanski.html
【3・4日目】「小豆島」で島一体で作り上げる多彩なアートに触れる
瀬戸内海の島々の中で最大面積を誇る小豆島。見所も多く、各エリアに点在しているので、1泊2日かけて満喫するのがおすすめ。小豆島内で宿泊すれば、美しい夕日も楽しめるかも。
土庄港発着で、1日目にレンタカーで遠方エリアを、2日目に土庄港の周辺エリアを周遊するルートをご紹介します。
三都半島エリア
10時頃にレンタカーを借りたら、まずは小豆島中央の南部にある三都半島エリアへ。たくさんの野外展示が密集しています。ちょっと歩きますが、中心部に駐車したら徒歩で散策できる範囲です。
伊東敏光による「ダイダラウルトラボウ」「山声洞」や、広島市立大学芸術学部有志による「潮耳荘」、尾身大輔による「ヒトクサヤドカリ」など、見て、体験して、アートを感じる作品が豊富に集います。
醤の郷・坂手港エリア
次は醤の郷・坂手港エリアへ移動。三都半島エリアからは車で30分程の距離にあります。醤の郷と呼ばれているのは、小豆島の伝統産業である醤油造りの中心地として栄えたエリアだからで、現在も20程の醤油蔵や佃煮工場が軒を連ねます。
島田陽による「おおきな曲面のある小屋」付近の駐車場に停め、醤の郷エリアにあるジョルジュ・ルースによる「ジョルジュ・ギャラリー」や、清水久和による「オリーブのリーゼント」を周遊。
その後車で坂手港エリアに南下し、ビートたけし×ヤノべケンジによる「アンガー・フロム・ザ・ボトム 美井戸神社」などの展示に向かいましょう。
「ジョルジュギャラリー」の基本情報
- 施設名
- GEORGES gallery + KOHIRA cafe
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 入場料
- 【ギャラリー】500円(15歳以上)
- 定休日
- 毎週 月・火・水曜日(祝日は営業)
- 住所
- 香川県小豆郡小豆島町馬木甲881-9
- 電話番号
- 080-6725-9494
- 公式HP
- https://www.georges-gallery.com/media-magazine/
その他エリア
日が暮れかけてきたら時間からは、小豆島の自然を満喫できる山間部へドライブ。各所に点在するアートを目指しましょう!
寒霞渓エリアにある青木野枝の「空の玉」や、肥土山中山エリアにあるワン・ウェンチーの「ゼロ」、北浦エリアにある三宅之功の「はじまりの刻」など、写真に映えると人気のスポットも豊富。自然と融和するアートの魅力をご堪能ください。
旅の3日目はここまで。早めに身体を休めましょう。
土庄港エリア
4日目は小豆島から徒歩で周遊可能なエリアを満喫。帰りを考えてお昼過ぎに周遊を終えるルートです。
まずは土庄港エリアにある展示、コシノジュンコによる「対極の美」、キム・キョンミンによる「再び・・・」、チェ・ジョンファによる「太陽の贈り物」を周りましょう。フェリーからも見える「太陽の贈り物」は、小豆島のアイコンとも言える人気の展示です。
「対極の美」の基本情報
- 施設名
- 対極の美
- 営業時間
- 7:00~18:30
- 入場料
- 無料
- 定休日
- 無休
- 住所
- 香川県小豆郡土庄町港新町6165−201
- 電話番号
- 087-813-2244
- 公式HP
- https://setouchi-artfest.jp/artworks-artists/artworks/shodoshima/122.html
迷路のまちエリア
その後土庄港から20分程歩いて、迷路のまちエリアへ移動します。複雑な迷路のような入り組んだ路地は、全国に現存する数少ない迷路のひとつ。海賊や海風から島民を守るための策だったとか。
迷えば迷うほどに新しいアートに出会える不思議な散策を楽しめますよ。
土井健史による「立入禁止」は、建物や空き地などに「立入禁止」エリアを設け、なぜ立ち入り禁止なのかと想像を膨らませてもらう趣向の展示。迷路のまちのエリア内に14ヶ所あるので、マップに沿ってこれらを目指しながらその他の展示も鑑賞していきましょう。
目による「迷路のまち~変幻自在の路地空間~」やスタシス・エイドリゲヴィチウスによる「いっしょに/ともだち」などの見所があります。
「迷路のまち~変幻自在の路地空間~」の基本情報
- 施設名
- 迷路のまち~変幻自在の路地空間~
- 営業時間
- 9:30〜17:00
- 入場料
- 300円
- 定休日
- 不定休
- 住所
- 香川県小豆郡土庄町甲440
- 電話番号
- 087-813-2244
- 公式HP
- https://setouchi-artfest.jp/artworks-artists/artworks/shodoshima/48.html
瀬戸内を五感で楽しむアートな旅をお楽しみください!
今回は瀬戸内国際芸術祭を楽しむ直島・豊島・小豆島の周遊ルートをご紹介しましたが、気になるスポットは見つかりましたか?
ご紹介した展示は芸術祭の会期外でも鑑賞できるものもありますが、島一体となっておもてなしをしてくれる会期中の訪問がやっぱりおすすめ。島の住民の方々がアートについて嬉々として語ってくださるのも、大きな旅の思い出になるはずです。
感性を研ぎ澄まして楽しむ瀬戸内のアート旅、ご満喫ください!
瀬戸内国際芸術祭2022公式サイト:https://setouchi-artfest.jp/